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吹散
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ふきちら
ふりがな文庫
“
吹散
(
ふきちら
)” の例文
果
(
はて
)
は、
悄然
(
しょうぜん
)
と
頭
(
かしら
)
を
低
(
た
)
れて、
腕
(
かいな
)
に落した前髪がひやりとしたので、
手折
(
たお
)
った
女郎花
(
おみなえし
)
の
儚
(
はかな
)
い露を、憂き世の風が心なく、
吹散
(
ふきちら
)
すかと、胸に
応
(
こた
)
える。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
吾が国に
雪吹
(
ふゞき
)
といへるは、
猛風
(
まうふう
)
不意
(
ふい
)
に
起
(
おこ
)
りて
高山平原
(
かうざんへいげん
)
の雪を
吹散
(
ふきちら
)
し、その風四方にふきめぐらして
寒雪
(
かんせつ
)
百万の
箭
(
や
)
を
飛
(
とば
)
すが如く、
寸隙
(
すんげき
)
の
間
(
あひだ
)
をも
許
(
ゆる
)
さずふきいるゆゑ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
一
(
ひと
)
しきり毎日
毎夜
(
まいよ
)
のやうに
降
(
ふ
)
りつゞいた雨の
後
(
あと
)
、今度は雲一ツ見えないやうな晴天が
幾日
(
いくにち
)
と
限
(
かぎ
)
りもなくつゞいた。
然
(
しか
)
しどうかして空が
曇
(
くも
)
ると
忽
(
たちま
)
ちに風が出て
乾
(
かわ
)
ききつた道の砂を
吹散
(
ふきちら
)
す。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
吹散
(
ふきちら
)
し其實一文なしで家へのたり
込
(
こみ
)
其上名主殿を始め源藏までを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
吾が国に
雪吹
(
ふゞき
)
といへるは、
猛風
(
まうふう
)
不意
(
ふい
)
に
起
(
おこ
)
りて
高山平原
(
かうざんへいげん
)
の雪を
吹散
(
ふきちら
)
し、その風四方にふきめぐらして
寒雪
(
かんせつ
)
百万の
箭
(
や
)
を
飛
(
とば
)
すが如く、
寸隙
(
すんげき
)
の
間
(
あひだ
)
をも
許
(
ゆる
)
さずふきいるゆゑ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
一
(
ひと
)
しきり毎日毎夜のように降りつづいた雨の
後
(
あと
)
、今度は雲一ツ見えないような晴天が幾日と限りもなくつづいた。しかしどうかして空が曇ると
忽
(
たちま
)
ちに風が出て乾ききった道の砂を
吹散
(
ふきちら
)
す。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
吹
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
散
常用漢字
小4
部首:⽁
12画
“吹”で始まる語句
吹
吹聴
吹雪
吹上
吹出
吹聽
吹込
吹矢
吹掛
吹消