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卒
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を
ふりがな文庫
“
卒
(
を
)” の例文
二人は稍得意な笑顔をして
頷
(
うなづ
)
き合つた。何故なれば、二人共尋常科だけは
卒
(
を
)
へたのだから、山の字も田の字も知つてゐたからなので。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
張る氣を母氣とすれば、
逸
(
はや
)
る氣は子氣である。逸る氣は直上して功を急ぐ氣で、枯草
乾柴
(
けんさい
)
の火の續かず、飆風の朝を
卒
(
を
)
へざるが如き者である。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
燈の光は窓々より洩れたり。フランチエスカとフアビアニとは、
彼處
(
かしこ
)
にて禮を
卒
(
を
)
へつるなり。家の内より、樂の聲響き來ぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
普魯士
(
プロシア
)
国陸軍大学校の業を
卒
(
を
)
へさせ給ひ、四月十二日伯林を発せさせ給ひ、七月二日紀尾井町の第に帰り入らせ給ふ。
能久親王年譜
(新字旧仮名)
/
森鴎外
、
森林太郎
(著)
兄と共に、一年前に文科大学を
卒
(
を
)
へた者や、未だ文科の学生である
幾人
(
いくたり
)
かが、このごろ毎晩のやうに兄の部屋に集つて、文学の同人雑誌を発行する相談で夜を更してゐた。
海路
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
▼ もっと見る
彼女
(
かのぢよ
)
の
長男
(
ちやうなん
)
の
勉
(
つとむ
)
は
夢
(
ゆめ
)
のやうに
成人
(
せいじん
)
した。
小學時代
(
せうがくじだい
)
から
學業
(
がくげふ
)
品行
(
ひんかう
)
共
(
とも
)
に
優等
(
いうとう
)
の
成績
(
せいせき
)
で、
今年
(
ことし
)
中學
(
ちうがく
)
を
卒
(
を
)
へると、すぐに
地方
(
ちはう
)
の
或
(
あ
)
る
專問學校
(
せんもんがくかう
)
の
入學試驗
(
にふがくしけん
)
を
受
(
う
)
けるために
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つたのである。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
あはれ、其後の十幾年、私は村の小学校を最優等で
卒
(
を
)
へると、高島先生の厚い情によつて、盛岡の市の高等小学校に学んだ。
二筋の血
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“卒”の意味
《名詞》
(ソツ)下級の兵士。
(出典:Wiktionary)
卒
常用漢字
小4
部首:⼗
8画
“卒”を含む語句
何卒
卒業
軽卒
卒倒
匇卒
卒塔婆
卒然
卒中
匆卒
兵卒
卒直
卒去
輜重輸卒
喇叭卒
卒爾
獄卒
卒伍
士卒
卒気
怱卒
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