“卒気”のいろいろな読み方と例文
旧字:卒氣
読み方割合
そっけ60.0%
そつけ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
惣治はこれまでとてもさんざん兄のためにはいためられてきているのだが、さすがに三十づらをしたみすぼらしい兄の姿を見ては、卒気そっけない態度も取れなかった。
贋物 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
卒気そっけない返事を投げ返したままで、お菊は又そこを逃げるように通りぬけて、材木置場の入口へ出た。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
のら猫のずる逃脚にげあしと疑ひ深い心をもつやうになり、女房や女中が連れに行つても馴染みをれた卒気そつけないふうをした、僕はそんな猫なら打つちやつて置けと言つたが
鉄の死 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
『然うか!』と、信吾はまた卒気そつけなく答へた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)