“升(じよう)” の例文
彼(かれ)は時(とき)としては主人(しゆじん)のうつかりして居(ゐ)る間(ま)に藏(くら)から餘計(よけい)な米(こめ)を量(はか)り出(だ)して、そつと隱(かく)して置(お)いて夜(よる)自分(じぶん)の家(いへ)に持(も)つて來(く)ることがあつた。それも僅(わづ)か二升(しよう)か三升(じよう)に過(す)ぎない。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
彼(かれ)は秋(あき)の大豆打(だいづうち)といふ日(ひ)の晩(ばん)などには、唐箕(たうみ)へ掛(か)けたり俵(たはら)に作(つく)つたりする間(あひだ)に二升(しよう)や三升(じよう)の大豆(だいづ)は竊(ひそか)に隱(かく)して置(お)いてお品(しな)の家(うち)へ持(も)つて行(い)つた。さうして豆熬(まめいり)を噛(かじ)つては夜更(よふけ)まで噺(はなし)をすることもあつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)