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その遺風として『袖中抄』の成った平安朝の末頃まで田舎で蚕室の掃きめ式の帚に小松を添えて鼠どもグズグズいわば燻ぶるぞと脅かしたのだ。
あなたの名、私の名、新しい筆で大晦日の夜お祝箸の袋の上にかいて、先ずあなたのから食べめいたしました。ちょうど十九日に自分で買って来てありました。
賑やかに突きめを行って和尚大得意、晩年もすこぶる元気で、茶の絹紬けんちゅうの被布に椀形帽子、半白のあごひげをなびかせて飄然と来たり、なにかしら新案を持ち込んで
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
その日は牛のつぶしめとかで、屠牛場の取締をするという肉屋を訪ねると、例のかごを肩に掛けて小諸まで売りに来る男が私を待っていてくれた。私は肉屋の亭主にも逢った。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そのなかたかいただきには、すでにゆきが、はがねのようにひかっています。武男たけお毎日まいにちここへきて、やまをながめていました。そして、正月しょうがつめには、「やまゆきひかる」と、きました。
山に雪光る (新字新仮名) / 小川未明(著)
今宵こよひの失策のしめと、独あたまかく/\猶も入り来る人々を眺め居たり。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
折から今宵は、お喰べめとやら、お内輪の祝いでな
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お渡りめです」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)