“先樣”の読み方と例文
新字:先様
読み方割合
さきさま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
れともそのやうな奧樣おくさまあつかひむしかで矢張やは傳法肌でんぽうはだの三じやくおびるかなとへば、どうで其處そこらがおちでござりましよ、此方こちらおもふやうなは先樣さきさまいやなり
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
午餐おひるが濟んで、二人がまだお吉と共に勝手にゐたうちに、二人の奉公口を世話してくれたといふ、源助と職業しごと仲間の男が來て、先樣さきさまでは一日も早くといふから、今日中にる事にしたらどうだと言つた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
得しは實に不思議ふしぎの幸ひなり然らば此印籠貴方樣へ御渡し申べし何卒先樣さきさまへ御屆け成れて下さるべしと悦びていひけるにぞ忠八も又大に悦びしからば此品は拙者たしかに預り參る可ししかしべつに證據もなく受取て參らんも心よからねば以前うしなひたる持主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)