)” の例文
呼入よびいれ今の次第和吉が來りし事よりして斷りたるは癲癇てんかんと云ふらしたる元益が所爲しわざよること是はまた家主庄兵衞が戀慕れんぼに出で云々かく/\なりし一一什しじふ委敷くはしくかたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「その上、果し合ひに卑怯なことの無かつたことを見屆けさせる爲に、生き證人として、下男の爲吉を隣の部屋に隱し、そつと一仔什しじふを覗かせて置いた」
ややもすると突っかゝって来る。ういう調子だから、ていく見限られたのだろうと思ったけれど、それを言えばおこるばかりだから、僕はなだすかしながら、一じゅうを聴き取った。
首切り問答 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
あの観音堂の内陣の扉に隠れて、一一什しじゅうの様子を、のこらず聞いていたのだった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
致しませうと吉六息切いきせき立戻たちもどり一じふを小夜衣へ話せば小夜衣仰天ぎやうてんの伯父さんの惡巧わるだくみ大事の/\若旦那を愛想盡あいそづかしをさせるとは思へば/\うらめしと齒噛はがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ガラツ八は昨夜からの一一什しじふを打明けて、親分の平次の智慧を借りました。
かけし樣なるもの然れば私しもかうしては居られぬゆゑ是よりすぐに御奉行所へ駈込訴かけこみそを致し其金の證人に成うと思ふにより何卒どうぞ親分おやぶん願書ぐわんしよしたゝめて下されと一じふの物語りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
番頭の彌七は物置から、その一一什しじふを見て居た事だらう。