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人肌
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ひとはだ
(
人肌にて
温むはもつともよし)
手足の
凍たるも
強き
湯火にてあたゝむれば、
陽気いたれば
灼傷のごとく
腫、つひに
腐て
指をおとす、百
薬功なし。これ
我が見たる所を
記して人に
示す。
遠慮をされると
憎くゝ
成るほどに
何事も
默つて
年上の
言ふ
事は
聞く
物と
奧樣すつとお
羽織をぬぎて、
千葉の
背後より
打着せ
給ふに、
人肌のぬくみ
背に
氣味わるく、
麝香のかをり
滿身を
襲ひて