亥刻よつどき)” の例文
考へ又元の水口より立出何喰なにくはかほにて我が家をさして立歸りたり道庵だうあんは此日病家びやうかにて手間てま漸々やう/\亥刻よつどき近き頃歸り來りあかりともして四邊あたりを見るに座敷を取ちらしあれば不審ふしんに思ひ其へん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
付よと申わたされしに付役人は八方にまなこくばり諸所をたづねしに一かうれざりしが原田平左衞門と云市中しちう廻の同心どうしん或夜亥刻よつどきすぎ根津ねづの方よりかへかけいけはた來懸きかゝりしに誰やらん堀をこえかき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一昨夜亥刻よつどき前淺草阿部川町了源寺れうげんじ切手を持參致し所化僧しよけそう一人檀家三人差添さしそへ棺桶くわんをけおくり越候處掛あひ中右棺桶を置捨おきすてに致し候間相改ため候に女の死骸しがいにて變死へんしまぎれ御座なく候依て御檢使けんし願ひたてまつり候以上いじやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)