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亥刻
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よつどき
考へ又元の水口より立出
何喰ぬ
顏にて我が家を
指て立歸りたり
道庵は此日
病家にて
手間取
漸々夜亥刻近き頃歸り來り
灯を
點して
四邊を見るに座敷を取
散しあれば
不審に思ひ其
邊を
付よと申
渡されしに付役人は八方に
眼を
配り諸所を
尋ねしに一
向知れざりしが原田平左衞門と云
市中廻の
同心或夜
亥刻過根津の方より
歸り
懸池の
端へ
來懸りしに誰やらん堀を
越垣を
一昨夜
亥刻前淺草阿部川町
了源寺切手を持參致し
所化僧一人檀家三人
差添棺桶送り越候處掛
合中右棺桶を
置捨に致し候間相改ため候に女の
死骸にて
變死に
紛れ御座なく候依て御
檢使願ひ
奉つり候
以上