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不体裁
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ふていさい
ふりがな文庫
“
不体裁
(
ふていさい
)” の例文
旧字:
不體裁
けれどもその大部分は支那のクーリーで、一人見ても
汚
(
きた
)
ならしいが、二人寄るとなお見苦しい。こうたくさん
塊
(
かたま
)
るとさらに
不体裁
(
ふていさい
)
である。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三千子が山野氏の令嬢でなくて、小間使ということにして置けば、運転手と一緒になった所で、さして
不体裁
(
ふていさい
)
ではないのです。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そして自分は比較する気もなく、
不体裁
(
ふていさい
)
なる洋服を着た貴族院議員が日比谷の議場に集合する光景に思い至らねばならぬ。
霊廟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
金博士の設計になるものが、未だ
曾
(
かつ
)
て、動かなかったという
不体裁
(
ふていさい
)
な話を聞いたことがない。
人造人間戦車の機密:――金博士シリーズ・2――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「うむ、比留間与助、知ってる、桜井なにがし、あれも名前は聞いている、それから三番目……のはどうしたんだ、
白紙
(
しらかみ
)
を頭から貼りかぶせたのは
不体裁
(
ふていさい
)
極まるじゃないか」
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
あるいは議論が次第に高じて来て、
罵詈讒謗
(
ばりざんぼう
)
に終ったかも知れない。あらゆる
犯罪
(
はんざい
)
の多い米国のことであるから、数百の人の集まったときには随分
不体裁
(
ふていさい
)
はあり得ることである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
客には
不体裁
(
ふていさい
)
でも、頭から一
喝
(
かつ
)
は
怺
(
こら
)
えきれまいと、自分でも覚悟していた程だったが、帰って来た顔を見ると、何の屈託もない明るさで、しかも自分までを玄関へ出迎えさせた。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何
(
なん
)
で困る、君は今川口町四十八番地へあの位な構えをして、其の上春見と人にも知られるような身代になりながら、僕は
斯様
(
こん
)
な
不体裁
(
ふていさい
)
だ、
身装
(
みなり
)
が出来るくらいなら君の処へ無心には
往
(
ゆ
)
かんが
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
したがってお延は
不体裁
(
ふていさい
)
を防ぐ
緩和剤
(
かんわざい
)
として、どうしても病室へ入らなければならなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不体裁
(
ふていさい
)
なる種々の記念碑、醜悪なる銅像等凡て新しき時代が建設したる劣等にして不真面目なる美術を駆逐し、そしてわれらをして永久に祖先の残した偉大なる芸術にのみ
恍惚
(
こうこつ
)
たらしめよ。
霊廟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
又「なにさ、僕が
斯様
(
かよう
)
な
不体裁
(
ふていさい
)
な
姿
(
なり
)
でまいったゆえ、君の所の
雇人奴
(
やといにんめ
)
が
大
(
おお
)
きに驚き、銭貰いかと思い、
怪
(
け
)
しからん失敬な取扱いをしたが、それはまア
宜
(
よろ
)
しいが、君はまア
図
(
はか
)
らざる所へ
御転住
(
ごてんじゅう
)
で」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
帰ると事がきまりさえすれば、頭を地に
摺
(
す
)
りつけても、原さんから旅費を恵んで貰ったろう。実際こうなると
廉恥
(
れんち
)
も品格もあったもんじゃない。どんな
不体裁
(
ふていさい
)
な貰い方でもする。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし彼らは
兄妹
(
きょうだい
)
であった。二人共ねちねちした性質を共通に具えていた。相手の
淡泊
(
さっぱり
)
しないところを
暗
(
あん
)
に非難しながらも、自分の方から爆発するような
不体裁
(
ふていさい
)
は演じなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
体
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
裁
常用漢字
小6
部首:⾐
12画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変