三時さんじ)” の例文
いや、なにまをうちに、ハヤこれはさゝゆきいてさふらふが、三時さんじすぎにてみせはしまひ、交番かうばんかどについてまがる。このながれひとつどねぎあらへり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
くだいてへば、夜逃よにげ得手えてでも、朝旅あさたび出來できない野郎やらうである。あけがた三時さんじきて、たきたての御飯ごはん掻込かつこんで、四時よじ東京驛とうきやうえきなどとはおもひもらない。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二時にじぎ、三時さんじになり、彼方此方あちこち一人ひとりき、二人ふたりさめると、きたのが、めたのが、いづれもきよとんとして四邊あたりながら、みな申合まをしあはせたやうに、ハンケチでくちおさへて、げゞツとせる。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)