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一歳
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ひととせ
ふりがな文庫
“
一歳
(
ひととせ
)” の例文
梶原
(
かじわら
)
申しけるは、
一歳
(
ひととせ
)
百日
(
ひゃくにち
)
の
旱
(
ひでり
)
の
候
(
そうら
)
ひけるに、
賀茂川
(
かもがわ
)
、
桂川
(
かつらがわ
)
、
水瀬
(
みなせ
)
切れて流れず、
筒井
(
つつい
)
の水も絶えて、
国土
(
こくど
)
の悩みにて候ひけるに、——
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一歳
(
ひととせ
)
われ
頻
(
しき
)
りに浮世絵を見る事を楽しみとせしがその事より
相関聯
(
あいかんれん
)
して
漸
(
ようや
)
く狂歌に対する趣味をも覚ゆるやうになりぬ。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その滅入るような品々に、
一歳
(
ひととせ
)
の塵を払わせる刻限が近付いて来ると、気のせいかは知らぬが、寮の中が妙に
黴臭
(
かびくさ
)
くなって来て、何やらモヤモヤしたものが立ち
罩
(
こ
)
めて来るのだ。
絶景万国博覧会
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
官職を帯びて洋行し。西洋各国を巡視せば。必ず悟るところあるべしとの勧めにより。
一歳
(
ひととせ
)
欧州に遊歴せしに。帰朝の後は打って変りたる洋癖家となり。わが国の食物は衛生に害ありとて。
藪の鶯
(新字新仮名)
/
三宅花圃
(著)
一歳
(
ひととせ
)
法勝寺御幸の節、郎等一人六条の
判官
(
はうぐわん
)
が手のものに搦められしを、
厭離
(
おんり
)
の
牙種
(
げしゆ
)
、
欣求
(
ごんぐ
)
の
胞葉
(
はうえふ
)
として、大治二年の十月十一日拙き和歌の御感に預り、忝なくも勅禄には朝日丸の
御佩刀
(
おんはかせ
)
をたまはり
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
蜜蜂の
嚢
(
ふくろ
)
にみてる
一歳
(
ひととせ
)
の
香
(
にほひ
)
も、花も
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
濃
(
こま
)
やかなりし
一歳
(
ひととせ
)
の
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
一歳
(
ひととせ
)
か、
二歳
(
ふたとせ
)
か、
三歳
(
みとせ
)
の後か、明さんは、またも国々を
廻
(
めぐ
)
り、廻って、唄は聞かずに、この里へ廻って来て、空家
懐
(
なつか
)
し、と思いましょう。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一歳
(
ひととせ
)
浅草
代地河岸
(
だいちがし
)
に
仮住居
(
かりずまい
)
せし頃の事なり。築地より電車に乗り
茅場町
(
かやばちょう
)
へ来かかる折から赫々たる炎天俄にかきくもるよと見る間もなく夕立襲い来りぬ。
夕立
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
階段
(
きざはし
)
高き
一歳
(
ひととせ
)
や
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
一歳
(
ひととせ
)
初夏の頃より、このあたりを
徘徊
(
はいかい
)
せる、世にも
忌
(
いま
)
わしき
乞食僧
(
こじきそう
)
あり、その
何処
(
いずこ
)
より来りしやを知らず、
忽然
(
こつぜん
)
黒壁に住める人の眼界に
顕
(
あらわ
)
れしが、殆ど湿地に
蛆
(
うじ
)
を生ずる
如
(
ごと
)
く
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一歳
(
ひととせ
)
や
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
鎌倉殿ことごとしや、
何処
(
いずこ
)
にて舞いて日本一とは申しけるぞ。梶原申しけるは、
一歳
(
ひととせ
)
百日の
旱
(
ひでり
)
の候いけるに、
賀茂川
(
かもがわ
)
、
桂川
(
かつらがわ
)
、
水瀬
(
みなせ
)
切れて流れず、筒井の水も絶えて、国土の悩みにて候いけるに、——
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
歳
常用漢字
中学
部首:⽌
13画
“一歳”で始まる語句
一歳劣
一歳二歳