“ひととせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒトトセ
語句割合
一年76.6%
一歳23.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨年の春より今年の春まで一年ひととせ三月みつきの間、われは貴嬢きみわるるままにわが友宮本二郎が上をしるせし手紙十二通を送りたり
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『いとしき人よ、ひととき見ざるに、はや一年ひととせも相見ざる心地こそすれ。わが生を呪ひつつ、そもわれは生くべきや、かくわれは言ひぬ。』
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
その滅入るような品々に、一歳ひととせの塵を払わせる刻限が近付いて来ると、気のせいかは知らぬが、寮の中が妙に黴臭かびくさくなって来て、何やらモヤモヤしたものが立ちめて来るのだ。
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
官職を帯びて洋行し。西洋各国を巡視せば。必ず悟るところあるべしとの勧めにより。一歳ひととせ欧州に遊歴せしに。帰朝の後は打って変りたる洋癖家となり。わが国の食物は衛生に害ありとて。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)