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ゆみづ
余は既に土器の中に
湯水を飮むに
適したる
椀形のもの有る事を述べしが、別に
急須形のもの有り。
二人は
大泣きに
泣きました。
家の
者どもゝ、
顏かたちが
美しいばかりでなく、
上品で
心だての
優しい
姫に、
今更、
永のお
別れをするのが
悲しくて、
湯水も
喉を
通りませんでした。
五
日以上……
滋養灌腸なぞは、
絶対に
嫌ひますから、
湯水も
通らないくらゐですのに、
意識は
明瞭で、
今朝午前三
時に
息を
引取りました
一寸前にも、
種々、
細々と、
私の
膝に
顔をのせて
話をしまして。
是等種々の土器の
存在に由つて
考ふるにコロボツクルの飮み物は
湯水のみには
非さりしが如し。