“ゆうさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幽斎61.5%
由斎7.7%
悠斎7.7%
祐斎7.7%
遊斎7.7%
雄才7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太閤たいこうの「奥山にもみぢふみわけなく蛍」の時に細川幽斎ゆうさいが持出した「武蔵野やしのをつかねてふる雨に蛍よりほかなく虫もなし」という歌は、出所曖昧あいまいの三十一字だけれども
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
もう一おせんはおくむかって、由斎ゆうさいんでた。が、きこえるものは、わずかにといつたわってちる、雨垂あまだれのおとばかりであった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
相手あいて黙々もくもくとした少年しょうねんだが、由斎ゆうさいは、たとえにあるはしげおろしに、なに小言こごとをいわないではいられない性分しょうぶんなのであろう。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
相客が十人あまりあったし、「衣笠」からも料理人が呼ばれ、日のれるまで盛宴が続いた。城代の松島悠斎ゆうさいは酒が飲めないのに、こういう賑やかな催しが好きで、しばしば人を集めて宴を張る。
滝口 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
雲如、名は澹、祐斎ゆうさいと号しまた雲如山人と称した。本姓は小倉氏、故あって母姓遠山氏を冒した。父大輔は越中の人。江戸に来って資産をつくった。雲如は大輔の三男。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
祭政一致をめがけて神葬古式の復旧運動に奔走する倉沢義髄よしゆきと原信好のぶよし榊下枝さかきしずえの変名で岩倉家に身を寄せる原遊斎ゆうさい、伊那での長い潜伏時代からき返って来たような権田直助ごんだなおすけ、その弟子でし井上頼圀いのうえよりくに
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
謀叛僧文覚もんがく荒行あらぎょうをやった那智なち大瀑おおだき永久えいきゅうみなぎり落つ処、雄才ゆうさい覇気はきまかり違えば宗家そうかの天下をひともぎにしかねまじい南竜公なんりゅうこう紀州きしゅう頼宣よりのぶが虫を抑えて居た処
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)