“ばんぽう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
万宝16.7%
万峰16.7%
万方16.7%
万法16.7%
萬峰16.7%
蛮法16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ごとに万宝ばんぽうをちりばめてあおげば棟瓦むねがわらまでことごとく金箔きんぱく
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
路に錦江きんこうの嶮をひかえ、地勢は剣閣けんかく万峰ばんぽうに囲まれ、周囲二百八程、縦横三万余里、鶏鳴けいめい狗吠くはい白日も聞え、市井点綴しせいてんてつ、土はよく肥え、地は茂り、水旱すいかんの心配は少なく、国富み、民栄え、家に管絃あり
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それ律は大法を設け、礼は人情にしたがう。民をととのうるに刑を以てするは礼を以てするにかず。それ天下有司に諭し、務めて礼教をたっとび、疑獄をゆるし、朕が万方ばんぽうともにするをよろこぶの意にかなわしめよと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さればはかなくないとも申されまいな。が、われら人間が万法ばんぽうの無常も忘れはてて、蓮華蔵れんげぞう世界の妙薬をしばらくしたりとも味わうのは、ただ、恋をしている間だけじゃ。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これ普通ふつう塲所ばしよなら、かゝる死地しちちても、鐵車てつしやをば此處こゝ打棄うちすてゝ、そのだけまぬが工夫くふういでもないが、千山せんざん萬峰ばんぽう奧深おくふかく、數十里すうじふり四方しほうまつた猛獸まうじう毒蛇どくじや巣窟さうくつで、すで此時このとき數十すうじふ獅子しゝ
と、多少蛮法ばんぽうの医術にも心得があるらしい呂宋兵衛、口をもって龍巻たつまきひとみにふかく突きささっている針をくわえとり、すぐ洗い薬をあたえておちつかせた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)