“はやわざ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
早業73.6%
早技13.9%
迅業4.2%
捷業2.8%
剽姚1.4%
剽挑1.4%
早術1.4%
驍捷1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「恐ろしい早業はやわざ、まるで鳥だ」造酒は思わず舌を巻いたが、「しかしこれであたりが付いた。ううむ、そうか! きゃつであったか」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
怖るべき早技はやわざで、一人を斬り、一人を蹴仆し、疾風迅雷じんらいに駈け去った弦之丞の姿は、時既に、遠い闇に消えていた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兵庫は、身を沈めながら、左の手で、その足を軽くすくった。——丑之助は自己の迅業はやわざと自己の力で、竹とんぼみたいにまわったまま、兵庫の後ろへもんどりを打った。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眼にも止まらない捷業はやわざに、こっちは少しく不意を撃たれたが、もう一人の手先は猶予なしに飛び込んで、刃物を持ったその手を抱え込もうとすると、これも忽ち振り飛ばされた。
半七捕物帳:31 張子の虎 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
馬琴は、そのときの状景を——えいとかけたるちから声と共に、烈しき手練の剽姚はやわざ
越後の闘牛 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
去るほどに三匹の獣は、互ひに尽す秘術剽挑はやわざ、右にき左に躍り、縦横無礙むげれまはりて、半時はんときばかりもたたかひしが。金眸は先刻さきより飲みし酒に、四足の働き心にまかせず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
失わず、小手と、奇襲と、早術はやわざと、正しい払いと、正確な打ち返しとに巧みなんだ。そして左きだ。
ずゐ沈光ちんくわうあざな總持そうぢ煬帝やうだいつかへて天下第一てんかだいいち驍捷はやわざ達人たつじんたり。ていはじめ禪定寺ぜんぢやうじ建立こんりふするときはたつるに竿さをたか十餘丈じふよぢやうしかるに大風たいふうたちまおこりてはた曳綱ひきづないたゞきよりれてちぬ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)