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はうすん
「知れたもんさ。
然し金で女を買ふなんざア、ちツとお
人が
好過らア。
僕ア公園で二三
軒待合を知つてるよ。連れてツてやらう。
万事方寸の
中にありさ。」
水仙薫る
浮世小路に、やけ
酒の
寸法は、
鮟鱇の
肝を
解き、
懷手の
方寸は、
輪柳の
絲を
結ぶ。
結ぶも
解くも
女帶や、いつも
鶯の
初音に
通ひて、
春待月こそ
面白けれ。
猶何處にか
惡魔のひそみて、あやなき
物をも
思はするよ、いざ
雪ふらば
降れ
風ふかば
吹け、
我が
方寸の
海に
波騷ぎて
沖の
釣舟おもひも
亂れんか、
凪ぎたる
空に
鴎啼く
春日のどかになりなん
胸か