“ほうすん”の漢字の書き方と例文
語句割合
方寸100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高橋作左衛門はその頃暦学では他に並ぶものがないとわれたほどの人で、寛政丁巳暦と称せられたのは彼と間重富はざましげとみとの方寸ほうすんによって成り立ったものであったのでしたが
伊能忠敬 (新字新仮名) / 石原純(著)
母親はしきりにそのことをもちだした。彼には彼の方寸ほうすんがあるので、その話は少し待って下さいといい、ひとおちつきすると、帰国の目的であるところの、かねての懸案に着手した。
百足ちがい (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
謎の女は烏をちゅちゅにして、雀をかあかあにせねばやまぬ。謎の女が生れてから、世界が急にごたくさになった。謎の女は近づく人をなべの中へ入れて、方寸ほうすん杉箸すぎばしぜ繰り返す。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)