“なまり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
59.9%
33.7%
訛言2.9%
地方訛0.6%
方言0.6%
生節0.6%
蒸松魚0.6%
訛音0.6%
鉛玉0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この人のなまりことに著しく、この地方特有の、「たい」を「てゃあ」、「はい」を「ひゃあ」と云う風に発音するのが可笑おかしくてたまらず
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
省三は気がくと手でほおや首筋にとまったを叩いた。そして、思いだしてなまりのようになった頭をほぐそうとしたがほぐれなかった。
水郷異聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
『や、小川さんですか。』と計量器メートルグラスを持つた儘で、『さ何卒どうぞお上り下さいまし。』と、無理にねた様な訛言なまりを使つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
と、ツイはずんで地方訛なまりを使つたので遽てゝ紅くなる。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
「あははは、おいらの方言なまりでな、つまり天狗岩の事だ。御存じだんべえが」
天狗岩の殺人魔 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
豚肉なしの竹の子そぼろ煮、竹の子かにんじんがあれば、細かくきざんで、豚肉代わりに海糠あみか、生節なまりぐらゐ入れる。
ともしい日の記念 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
女「左様そうでがんす、何もえでがんすけれども、玉子焼に鰌汁どじょうじるに、それに蒸松魚なまり餡掛あんかけが出来やす」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
大きな不格好ぶかつかうな髪の薄い頭をして、訛音なまりのひどい言葉でブツ/\と女中に何か云つてることもあつた。
哀しき父 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
隅々まで舞台えばかりを主眼にしてありまして、利き処利き処には無闇と針金や鯨鬚くじらひげ鉛玉なまりなんぞを使ってあるのですが、それでいてスッキリと
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)