“たむ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タム
語句割合
手向87.8%
8.9%
多武1.6%
0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しな塔婆たふばまへにそれから其處そこら一ぱい卵塔らんたふまへ線香せんかうすこしづゝ手向たむけて、けてほつかりとあかつた提灯ちやうちんげてもどつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
一旦退いた討手の勢はそれと見るより引っ返して再び門に迫ったが左右そうなく討ち入る事もせず同じ場所にたむろして空声からごえばかりを上げるのであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
多武たむノ峯のうへに石垣をめぐらした観台たかどのをおこさうとされて、香具山の西からはるばるいそかみの山まで運河を切りひらき、舟二百隻に石材をつんで宮の山すそまで運んで来させた折にも
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
温泉あり。綿の湯といふ。上中下かみなかしもわかつている。上の湯は清灑せいしやにして臭気なし。これを飲めば酸味あり。上の湯の流あまりをたむるを中といひ、又それにつぐを下といふ。轎夫けうふ駄児たじの類浴する故穢濁くわいだくなり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
されば今の世の子弟が不遜軽躁なることもあらば、その不遜軽躁は天下の大教場たる公議輿論をもって教えたるものなれば、この教場の組織を変革するに非ざれば、その弊をたむるによしなし。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)