“たかせぶね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
高瀬船50.0%
高瀬舟50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
築地つきぢ河岸かしの船宿から四挺艪しちやうろのボオトを借りて遠く千住せんじゆの方まで漕ぎのぼつた帰り引汐ひきしほにつれて佃島つくだじまの手前までくだつて来た時、突然むかうから帆を上げて進んで来る大きな高瀬船たかせぶねに衝突し
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
一つの不用ふようぶん運河うんがから鬼怒川きぬがはかよ高瀬船たかせぶねたのんで自分じぶん村落むら河岸かしげてもらふことにして、かれ煙草たばこの一ぷくをもわすれないやうにつけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
高瀬舟たかせぶねは京都の高瀬川たかせがわ上下じょうげする小舟である。徳川時代に京都の罪人が遠島えんとうを申し渡されると、本人の親類が牢屋敷ろうやしきへ呼び出されて、そこで暇乞いとまごいをすることを許された。
高瀬舟 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
渋江氏の一行は本所二つ目橋のほとりから高瀬舟たかせぶねに乗って、竪川たてかわがせ、中川なかがわより利根川とねがわで、流山ながれやま柴又しばまた等を経て小山おやまいた。江戸をることわずかに二十一里の路に五日をついやした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)