“そのはし”の漢字の書き方と例文
語句割合
其端100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いひさしてお力(りき)は溢(あふ)れ出(いづ)る涙(なみだ)の止(と)め難(がた)ければ紅(くれな)ひの手巾(はんけち)かほに押當(おしあて)て其端(そのはし)を喰(く)ひしめつゝ物(もの)いはぬ事(こと)小半時(こはんとき)、坐(ざ)には物(もの)の音(おと)もなく酒(さけ)の香(か)したひて寄(よ)りくる蚊(か)のうなり聲(ごゑ)のみ高(たか)く聞(きこ)えぬ。
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これを調(しら)べるには、和田氏(わだし)が卷尺(まきしやく)を持(も)つ、余(よ)が一方(ぱう)に其端(そのはし)を持(も)ち、一方(ぱう)に燈器(とうき)を持(も)つ。大野氏(おほのし)が一々(いち/\)圖(づ)を取(と)るといふ役目(やくめ)で、然(さ)うして居(ゐ)る間(うち)に、頭(あたま)と尻(しり)と衝突(しやうとつ)する。足(あし)を踏(ふ)む。手(て)を突(つ)く。
長さは幾丈あるか鳥渡(ちょっと)は想像が付かぬ位で、黒い固い綱は狭い室内に蟠蜒(とぐろ)を巻いて、其端(そのはし)は蛇の鎌首のように突っ立った。これが総て人間の髪毛(かみのけ)であるかと思うと、市郎は何となく薄気味悪く感じた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)