“そうめい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
聡明87.1%
聰明7.5%
蒼冥2.7%
僧名0.7%
双明0.7%
艸名0.7%
蒼溟0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「変なことではないか、聡明そうめいな方のように想像していたのに、こんなことでは幼稚なところの抜けぬ方と思うほかはないではないか」
源氏物語:40 夕霧二 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ただ聰明そうめいをかいたがため、階級かいきゅうたいしては、組織そしきある闘争とうそうでなければならぬのを、一をもって、にくいとおも対象たいしょうにぶつかりました。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして傾いたボートの船縁ふなべりからすれすれに、蒼冥そうめいれた宵色の湖面が覗かれた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
僧名そうめい宗参そうさんとの事であるが、この名は、しかも、幼い時の記憶のほか、それ以来の環境、生活、と共に、他人ひとに呼び、自分に語る機会と云っては実に一度もなかった。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
陥人かんじんこう、今よりち満ち、迷魂の陣、れより打開す。双明そうめいともしび焼毀しょうきし、九幽の獄に押赴おうふす。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかるに艸冠くさかんむりをつけて薼の字を書く人あり。後者は艸名そうめい(よもぎの訓あり)ならん、「ちり」の字にはあらず。こはちり草体そうたいが艸冠の如く見ゆるより誤りしか。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
大海蒼溟そうめいやかたを造る、跋難佗ばつなんだ竜王、娑伽羅しゃがら竜王、摩那斯まなし竜王。竜神、竜女も、色には迷うためし候。外海小湖に泥土の鬼畜、怯弱きょうじゃくの微輩。馬蛤まての穴へ落ちたりとも、空をけるは、まだ自在。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)