“蒼冥”の読み方と例文
読み方割合
そうめい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
梅花を渡るうすら冷たい夕風に色褪いろあせた丹頂の毛をそよがせ蒼冥そうめいとしてれる前面の山々を淋しげに見上げて居る。
鶴は病みき (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そして傾いたボートの船縁ふなべりからすれすれに、蒼冥そうめいれた宵色の湖面が覗かれた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
蒼冥そうめいとして海の如く暮れて行く空——お涌には自分の結婚の仲立ちをする日比野の女主人も、それに有頂天になる肉身も、自分の婿むこになろうとする島谷も、すべてはおせっかいで意地悪く
蝙蝠 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)