“しのぶぐさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
忍草50.0%
瓦葦25.0%
垣衣12.5%
忍艸12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんな曲りかけた家などに配合すると藪からしの太い蔓も忍草しのぶぐさよりもはかない風情ふぜいが見えないでもない。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
老朽おいくちてジグザグになった板廂いたびさしからは雨水がしどろに流れ落ちる、見るとのきの端に生えている瓦葦しのぶぐさが雨にたたかれて、あやまった
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
垣衣しのぶぐささん。お前に汐汲みをよさせて、柴を苅りにやるのだそうで、わしは道具を持って来た。代りに桶とひさごをもらって往こう」
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しかし垣衣しのぶぐさ、お前の願いはよくよく思い込んでのことと見える。わしが受け合って取りなして、きっと山へ往かれるようにしてやる。安心しているがいい。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
はらわたえざらんぎりなきこゝろのみだれ忍艸しのぶぐさ小紋こもんのなへたるきぬきてうすくれなゐのしごきおび前に結びたる姿(すが)たいま幾日いくひらるべきものぞ年頃としごろ日頃ひごろ片時かたときはなるゝひまなくむつひしうちになどそここゝろれざりけんちいさきむね今日けふまでの物思ものおもひはそも幾何いくばく昨日きのふ夕暮ゆふぐれふくなみだながらかたるを
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)