“垣衣”の読み方と例文
読み方割合
しのぶぐさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
垣衣しのぶぐささん。お前に汐汲みをよさせて、柴を苅りにやるのだそうで、わしは道具を持って来た。代りに桶とひさごをもらって往こう」
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しかし垣衣しのぶぐさ、お前の願いはよくよく思い込んでのことと見える。わしが受け合って取りなして、きっと山へ往かれるようにしてやる。安心しているがいい。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
垣衣しのぶぐさ、弟は我が名を萱草わすれぐさじゃ。垣衣は浜へ往って、日に三の潮を汲め。萱草は山へ往って日に三荷の柴を刈れ。弱々しい体に免じて、荷は軽うして取らせる
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)