“しない”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シナイ
語句割合
竹刀89.9%
市内4.5%
撓刀1.1%
仕無1.1%
竹内1.1%
1.1%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奉行職ぶぎょうしょく記録所きろくじょの役部屋へ、小野十太夫じゅうだゆうがはいって来る。彼は汗になった稽古着けいこぎのままで、ときには竹刀しないを持ったままのこともある。
饒舌りすぎる (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
石橋いしばしわたしとがかはる/″\める事にして、べつ会計掛くわいけいがゝりを置き、留守居るすゐを置き、市内しない卸売おろしうりあるく者をやとそのいきほひあさひのぼるがごとしでした、ほかるゐが無かつたのか雑誌もく売れました
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「その年になりおって、撓刀しないの持ち方も知らぬ弟、不具の兄、二人揃って笑われ者になりおるより、新九郎ッ兄の頼みじゃ、腹を切れッ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殊にこの頃は晴の当日を気構えた若侍たちが、一心不乱に稽古しているので、その撓刀しない撃ちの音が、この寂光の奥殿まで聞こえてくるほどであったが、忠房の憂惧ゆうぐは少しも軽くならなかった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
多舌しゃべり仕無しないよ本統のお父さんとお母さんが泊るのだもの多舌するものか、ネエ寧児
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「その構えが無類じゃ、じっと竹内しないを青眼にとって、ただそのままの形……」
輝祖きそむを得ずしてけいに帰りければ、何福かふくの軍のいきおいげて、単糸たんししないすくなく、孤掌こしょうの鳴り難き状を現わしぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この家運のもとに奉公する侍が、しないと木剣で、たたきに叩き抜かれなければ一人前になれないことは、また当然な家憲でもあった。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)