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さんざい
道子はアパートに
出入する
仕出屋の
婆さんの
勧めるがまゝ、
戦後浅草上野辺の
裏町に
散在してゐる
怪し
気な
旅館や
料理屋へ
出入りしてお
客を
取りはじめた。
そしてその
頃の
古墳があちらこちらに
遺つてゐますが、あの
旅順の
西にある
老鐵山の
麓などには
古い
城壁がありまして、そのあたりには
古い
墓がたくさん
散在してをります。
A イヤ
大きに
結構。
双方で
一月九十
錢づつの
散財だ。
精々葉書の
贅澤をやりたまへ。
門番の
処で花を買つて十
銭散財して、お
墓を
掃除して下さい、
塩原多助の
墓は
此方でございませうか、
私は
塩原の
縁類の者でございますが、始めてまゐつたので
墓は知りませぬから