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さうげふ
明治三十七
年戰爭起るや、
又一召集せられ、
故に
余は
代りて
此地に
來り
留守を
監督する
事となれり。
我牧塲は
事業漸く
其緒に
就きしものにて、
創業の
困難に
加ふるに
交通の
不便あり。
創業の
際ではあるし、
成るたけ
金を
使はないで、
吉原に
居た
時なんぞと
異つて、
總てに
經濟にしてやらなくちや
可かんと
云ふので、それから
其の
女房に、
娘がついて、
其處等をその、ブラ/\と
六一臣として君を
伐つすら、天に応じ民の
望にしたがへば、
六二周八百年の
創業となるものを、まして
六三しるべき
位ある身にて、
六四牝鶏の
晨する
代を取つて
代らんに、道を失ふといふべからず。