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このなり
語句 | 割合 |
此姿 | 33.3% |
此服裝 | 33.3% |
此體 | 33.3% |
年増はまだよし、十五六の
小癪なるが
酸漿ふくんで
此姿はと
目をふさぐ
人もあるべし、
所がら
是非もなや、
昨日河岸店に
何紫の
源氏名耳に
殘れど、けふは
地廻りの
吉と
手馴れぬ
燒鳥の
夜店を
出して
誰が
目に
覺えて
知るものぞ
松澤の
若大將と
稱へられて
席を
上座に
設けられし
身が
我れすらみすぼらしき
此服裝よしや
面に
覺えが
有ればとて
他人の
空肖
脱せ
古袷一枚
錢三百文與へて
何國へなりと
出行べしと
勘當なしければ番頭若い者等
種々詫言すると雖も吉右衞門承知せず
其儘古河へ歸りけり依て吉之助は
今更途方に
昏此體にては
所詮初瀬留にも
逢れず死ぬより外に
詮術なしと
覺悟を