“けいしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
閨秀51.3%
荊州23.1%
薊州5.1%
瓊州5.1%
軽舟5.1%
桂州2.6%
桂洲2.6%
桂舟2.6%
繋舟2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空色の香紫欄花ジロツフレ瑠璃草ミオティスで作った鳥籠の中でさえずるのは駒鳥にあらで、水仙黄ナルシス・ジョオヌの散歩服に黒天鵞絨ビロウドの帯をしたる美貌の閨秀けいしゅう詩人オウジエ嬢。
その一は、江夏の劉琦が、国主の兄でありながら、まったくけ者にされている不満から、いつ荊州けいしゅうの背後を突くか知れないという不安。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
燕王の張昺ちょうへい謝貴しゃきって反をあえてするや、郭資かくしとどめて北平ほくへいを守らしめ、ただちに師をいだして通州つうしゅうを取り、薊州けいしゅうを定めずんば、後顧のうれいあらんとえる張玉の言を用い、玉をして之を略せしめ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これは瓊州けいしゅう猿の雌を飼いしに成熟期に及び黒から灰茶色に変わった(『大英百科全書』十一)というから推すと、最初雌雄ともに黒いが後に雌が変色するより変成女子と信じたり、『列子』
舟はズンズンはしって行く。軽舟けいしゅう行程半日にして、大津の宿まで行けるのである。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
蘭陵らんりょうの酒を買わせるやら、桂州けいしゅう竜眼肉りゅうがんにくをとりよせるやら、日に四度よたび色の変る牡丹ぼたんを庭に植えさせるやら、白孔雀しろくじゃくを何羽も放し飼いにするやら、玉を集めるやら、にしきを縫わせるやら
杜子春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
市川桂洲けいしゅうといい、さらに守住月華もりずみげっかといい、晩年には市川九女八くめはちと呼んでいたが、その頃はやはり岩井粂八の時代であったように記憶している。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
想ひ起す今より七、八年前桂舟けいしゅうの画天下に行はれ桂舟のほかに画家なしとまで思はれたる頃なりき。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あちこちと眺めまわし、また、声を限りに呼びたててみたが、繋舟けいしゅうは残らず浪にさらわれて影なく、渡守りの姿も見えない。流れはいよいよ、ふくれ上り、海のようになっている。
走れメロス (新字新仮名) / 太宰治(著)