繋舟けいしゅう)” の例文
あちこちと眺めまわし、また、声を限りに呼びたててみたが、繋舟けいしゅうは残らず浪にさらわれて影なく、渡守りの姿も見えない。流れはいよいよ、ふくれ上り、海のようになっている。
走れメロス (新字新仮名) / 太宰治(著)