“きんかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金塊25.0%
襟懐20.8%
欣快16.7%
近海16.7%
金槐8.3%
禁戒4.2%
金誡4.2%
錦蓋4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつだか銀座のある時計屋の飾窓の硝子を悪漢あっかん煉瓦れんがたたき破って、その中にあった二万円の金塊きんかいを盗んで行ったことがあります。あの調子です。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
掉尾とうびの大功を惜しげもなく割愛して、後進に花を持たせた先輩の襟懐きんかい、己を空しうして官庁の威信を添えた国士の態度、床しくもまた慕わしき限りではないか。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
「二月二十一日荻ノ浜出帆、さすれば、遅くもその月みそかか、明けても朔日ついたちを遠くは過ぎるまじく、再会の日を思えば欣快きんかいこれに過ぐるものござ無くソロ、——」
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
また貝塚かひづかから發見はつけんされたかひで、今日こんにちもはやその近海きんかいにゐなくなつたものもありますが、これらの研究けんきゆう考古學こうこがく範圍はんいではなく、動物學者どうぶつがくしやまたは貝類學者かひるいがくしや研究けんきゆうぞくするのでありますが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
『万葉集』の歌は文学的に作為せしものに非れども、穉気ちきありて俗気なき処かへつて文学的なる者多し。『新古今集』には間々佳篇あり。『金槐きんかい和歌集』には千古の絶唱十首ばかりあるべし。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
袈裟けさをたもちたいということを法然に頼んで来たから法然もその志をあわれんで、禁戒きんかいの旨を記してやり、袈裟もやり、尊願という法名も附けてやった。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しこうしてさらに、彼が金誡きんかいたる「士規七則」に就いて見よ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
嘿斎ぼくさいいはく、すべて祭礼に用ふる傘矛かさぼこといへる物はいにし羽葆葢うほかいの字をよめり、所謂いはゆるさんにして(きぬかさとよむ)神輿鳳輦しんよほうれんおほたてまつるべき錦蓋きんかい也といへり。なほせつありしが長ければはぶく。