“襟懐”の読み方と例文
読み方割合
きんかい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文天祥ぶんてんしょうが天命に安んずるこそ丈夫の襟懐きんかいではあるが、盗人の屋尻やじりを切るような真似をせにゃならぬのも時節。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
掉尾とうびの大功を惜しげもなく割愛して、後進に花を持たせた先輩の襟懐きんかい、己を空しうして官庁の威信を添えた国士の態度、床しくもまた慕わしき限りではないか。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
これは境遇と性質とから来ているので、晩年にはおいおい練れて、広い襟懐きんかいを示すようになった。
私の父と母 (新字新仮名) / 有島武郎(著)