“きどう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
軌道39.3%
綺堂10.7%
機胴7.1%
毅堂7.1%
詭道7.1%
起動7.1%
奇童3.6%
危道3.6%
挙動3.6%
棊童3.6%
畸童3.6%
虚堂3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
電車の軌道きどうは誰が引いたかと考うる必要はないが、芸術家のものであるとき、誰が作ったということがじき問題になる。
おはなし (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「岡本綺堂きどう先生の半七捕物帳ですね。ああいうものを毎月書いて、もらえないでしょうか」
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
大尉は機胴きどうに、恐ろしい衝動を感じた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
益斎は時に年三十二。妻磯貝いそがい氏貞との間に既に三人の子があった。伯は通称郁太郎いくたろう後に貞助また九蔵。名は監、字は文郁、号を毅堂きどうという。しかしこの年にはまだ十一歳の小児である。次は女子某。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いや、まだ起動きどうして居らぬから危くない。この棒を抜くと、まず一部分に静かなる化学変化が起り始める。その化学変化がだんだん発達して、小さな歯車が動きだす。電気が起る。
これまた何たる皮肉ひにく! 空から中庭のまん中へ、ズシーンとばかり飛び降りてきた、雷獣らいじゅうのような一個の奇童きどうがある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂宋兵衛はもとより、なみいる猛者もさどもも、この奇童きどうのよどみなきべんによわされてしわぶきすらたてず、ひろき殿堂は、人なきようにシーンと静まりかえってしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天才的な姉のために、自分が犠牲になってやるのが、妹として正しい道ではないかしら。前川さんにお金を借りるくらいの危道きどうを踏んでもいいのではないかしら。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ればとて勤王家の挙動きどうを見れば、幕府にくらべてお釣りの出る程の鎖国攘夷、もとよりコンな連中に加勢しようと思いも寄らず、ただジッと中立独立と説をめて居ると
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
私は宋の賈秋壑こしゅうがくの侍女でございます、もと臨安の良家に生れた者でございますが、ちいさい時から囲碁が上手で、十五の春、棊童きどうということで、秋壑の邸に召し出されて、秋壑が朝廷からさがって
緑衣人伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ころげちた神童しんどう畸童きどう、どっちも、そこでは健在けんざいだったが、落ちゆくまに、竹童ちくどうはかれの耳タブをギュッとつかみ、蛾次郎はあいての口中こうちゅう拇指おやゆび、もう一本、はなのあなへ人差指ひとさしゆびッこんでいた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南浦紹明なんぽじょうみょう(大応国師)は、宋の虚堂きどう法嗣はっす大燈国師だいとうこくしのお師匠さん、建長寺の蘭渓道隆らんけいどうりゅうの門に参じたことがあり、宋から帰って後に筑前の崇福寺におること三十年、関西を風靡した。
南浦紹明墨蹟 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)