“奇童”の読み方と例文
読み方割合
きどう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これまた何たる皮肉ひにく! 空から中庭のまん中へ、ズシーンとばかり飛び降りてきた、雷獣らいじゅうのような一個の奇童きどうがある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂宋兵衛はもとより、なみいる猛者もさどもも、この奇童きどうのよどみなきべんによわされてしわぶきすらたてず、ひろき殿堂は、人なきようにシーンと静まりかえってしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これが尋常じんじょうの者なら、悩乱悶絶のうらんもんぜつはむろんのこと、地に着かぬうちに死んでいるべきだが、山気さんきをうけた一種の奇童きどう三歳児みつごのときから果心居士かしんこじにそだてられて、初歩の幻術げんじゅつ浮体ふたい秘法ひほうぐらいは
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)