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かよひぐち
前刻から、
通口へ
顏を
出して、
髯旦のうめ
方が、まツ
其の
通り、
小兒の
一寸に
水一升の
割を
覗いて、
一驚を
吃した
三助
さて
通口に
組違へて、
角のない
千兩箱を
積重ねた
留桶を、
片手掴みで、
水船から
掬出しては、つかり
加減な
處を
狙つて
十杯ばかり
立續けにざぶ/\と
打ちまける。
書棚を
覗いて
奧を
見て、
抽出す
論語の
第一卷——
邸は、
置場所のある
所とさへ
言へば、
廊下の
通口も
二階の
上下も、ぎつしりと
東西の
書もつの
揃つた、
硝子戸に
突當つて
其から
曲る