“おほだらひ”の漢字の書き方と例文
語句割合
大盥100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半分はんぶんえる土間どまでは二十四五のをんな手拭てぬぐひ姉樣ねえさまかぶりにしてあがりがまちに大盥おほだらひほどをけひか何物なにものかをふるひにかけて專念せんねんてい其桶そのをけまへに七ツ八ツの小女こむすめすわりこんで見物けんぶつしてるが
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
あさには患者等くわんじやらは、中風患者ちゆうぶくわんじやと、油切あぶらぎつた農夫のうふとのほかみんな玄關げんくわんつて、一つ大盥おほだらひかほあらひ、病院服びやうゐんふくすそき、ニキタが本院ほんゐんからはこんでる、一ぱいさだめられたるちやすゞうつはすゝるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
大盥おほだらひは湯を張つたまゝですが、肝腎のお常は一糸もまとはぬ湯上がりの裸體はだかで、井戸端の柱に自分の扱帶しごきで縛り付けられ、死んだか目を廻したか、流しの上に投り出されたやうに倒れてゐるのです。