“おたがひ”の漢字の書き方と例文
語句割合
御互100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちひさいうちから惡戲いたづらものでね。あいつが餓鬼大將がきだいしやうになつて喧譁けんくわをしにつたことがありますよ」と坂井さかゐ御互おたがひ子供こどもときことまで一口ひとくちらした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
知りばえのしない人間であつたら御互おたがひに不運とあきらめるより仕方がない、たゞ尋常である、摩訶まか不思議は書けない。
『三四郎』予告 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御互おたがひ御互おたがひきるの、物足ものたりなくなるのといふこゝろ微塵みぢんおこらなかつたけれども、御互おたがひあたまれる生活せいくわつ内容ないようには、刺戟しげきとぼしい或物あるものひそんでゐるやうにぶうつたへがあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼等かれらは、日常にちじやう必要品ひつえうひん供給きようきふする以上いじやう意味いみおいて、社會しやくわい存在そんざいほとんどみとめてゐなかつた。彼等かれらつて絶對ぜつたい必要ひつえうなものは御互おたがひだけで、その御互おたがひだけが、彼等かれらにはまた充分じゆうぶんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)