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うすちや
ここに散る桜は白し玉葱の
薄茶の皮ゆ
青芽のぞけり
父さま
無二の
御懇意とて
恥かしき
手前に
薄茶一
服參らせ
初しが
中々の
物思ひにて
帛紗さばきの
靜こゝろなく
成りぬるなり
扨もお
姿に
似ぬ
物がたき
御氣象とや
今の
代の
若者に
珍らしとて
父樣のお
褒め
遊ばす
毎に
我ことならねど
面て
赤みて
其坐にも
得堪ねど
慕はしさの
數は
増りぬ
左りながら
和女にすら
云ふは
始めて
云はぬ
心は