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いうく
せざりし者と
泣々頼む
貰ひ乳の足ぬ
勝なる
養育に
繋ぐ我が子の玉の
緒の
細くも五
體痩ながら
蟲氣も有ぬ
健かさ
縁有ればこそ親子と成何知らぬ兒に此
憂苦を
ましてや
他人の
底ふかき
計略の
淵知るべきならねば
陷れられて
後の
一悔恨空しく
呑む
涙の
晴れ
間は
無くて
降りかゝる
憂苦と
繋がるゝ
情緒に
思慮分別も
烏羽玉の
闇くらき
中にも
星明りに
目と
目見合せて
莞爾とばかり
名殘の
笑顏うら
淋しくいざと
促せばいざと
答へて
流石にたゆたは