“うきめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
憂目94.6%
憂苦1.8%
憂眼1.8%
浮目1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三度おとずれたが、三度とも同じ憂目うきめに逢った。もういまでは、草田氏も覚悟をきめている。それにしても、玻璃子が不憫ふびんである。
水仙 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「こはておけぬ事どもかな、かれもし朱目が薬によりて、その痍全く愈えたらんには、再び怎麼なる憂苦うきめをや見ん。とかく彼奴きゃつを亡きものにせでは、まくらを高くねぶられじ」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
角に掛け牙に裂き、思ひのままに憂苦うきめを見せん。もしまたいはば一思ひに、息の根止めて楽に死なさん。とても逃れぬ命なれば、臨終いまわの爾が一言にて、地獄にも落ち極楽にも往かん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
宝石屋を殴り飛ばして、あわれ逮捕の憂眼うきめを見ることとなるであろう。
「たしかにこの目が……現在見たこの目が僻目ひがめであろうはずはござりませぬが、見届け得なんだこの目は、浮目うきめでござりましたか」
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)