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まが
ふりがな文庫
“
曲
(
まが
)” の例文
坂を下り切つて、油屋の前から右へ
曲
(
まが
)
つたところで、小學校でちよつと教はつたことのある山下といふ
愛想
(
あいそう
)
のよい先生にゆきあつた。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
通
(
とほ
)
りかゝるホーカイ
節
(
ぶし
)
の男女が二人、「まア
御覧
(
ごらん
)
よ。お月様。」と
云
(
い
)
つて
暫
(
しばら
)
く
立止
(
たちどま
)
つた
後
(
のち
)
、
山谷堀
(
さんやぼり
)
の
岸辺
(
きしべ
)
に
曲
(
まが
)
るが
否
(
いな
)
や
当付
(
あてつけ
)
がましく
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
曲
(
まが
)
つた
社會
(
しやくわい
)
の
正當防衞
(
せいたうばうゑい
)
、
腐
(
くさ
)
つた
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
大清潔法
(
だいせいけつはふ
)
、それらを
完全
(
くわんぜん
)
に
近
(
ちか
)
く
執行
(
しつかう
)
するには、
死刑
(
しけい
)
を
多
(
おほ
)
く
利用
(
りよう
)
するよりほかにないと
考
(
かんが
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
やがてお柳の手がしなやかに
曲
(
まが
)
って、男の手に
触
(
ふ
)
れると、胸のあたりに持って居た巻煙草は、心するともなく、
放
(
はな
)
れて、
婦人
(
おんな
)
に渡った。
木精(三尺角拾遺)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鍋町
(
なべちやう
)
は
裏
(
うら
)
の
方
(
はう
)
で
御座
(
ござ
)
いますかと
見返
(
みかへ
)
れば
否
(
いな
)
鍋町
(
なべちやう
)
ではなし、
本銀町
(
ほんしろかねちやう
)
なりといふ、
然
(
さ
)
らばとばかり
馳
(
は
)
せ
出
(
いだ
)
す
又
(
また
)
一町
(
いつちやう
)
、
曲
(
まが
)
りませうかと
問
(
と
)
へば
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
場所
(
ところ
)
は
山下
(
やました
)
の
雁鍋
(
がんなべ
)
の少し先に、
曲
(
まが
)
る
横丁
(
よこちやう
)
がありまする。
彼
(
あ
)
の
辺
(
へん
)
に
明治
(
めいぢ
)
の
初年
(
はじめ
)
まで
遺
(
のこ
)
つて
居
(
を
)
つた、
大仏餅
(
だいぶつもち
)
と
云
(
い
)
ふ
餅屋
(
もちや
)
がありました。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
同月
(
どうげつ
)
二十八
日
(
にち
)
には、
幻翁
(
げんおう
)
玄子
(
げんし
)
と
余
(
よ
)
との三
人
(
にん
)
で
出掛
(
でか
)
けた。
今日
(
けふ
)
は
馬籠方
(
まごめがた
)
で
街道
(
かいだう
)
を
左
(
ひだり
)
に
曲
(
まが
)
つた
小徑
(
こみち
)
の
左手
(
ひだりて
)
で、
地主
(
ぢぬし
)
も
異
(
こと
)
なるのである。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
なれども仔馬はぐんぐん
連
(
つ
)
れて行かれまする。向うの
角
(
かど
)
を
曲
(
まが
)
ろうとして、仔馬は
急
(
いそ
)
いで
後肢
(
あとあし
)
を一方あげて、
腹
(
はら
)
の
蠅
(
はえ
)
を
叩
(
たた
)
きました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
通
(
とほり
)
を
曲
(
まが
)
つて横町へ
出
(
で
)
て、成る
可
(
べ
)
く、
話
(
はなし
)
の
為好
(
しい
)
い
閑
(
しづか
)
な場所を撰んで行くうちに、
何時
(
いつ
)
か
緒口
(
いとくち
)
が
付
(
つ
)
いて、思ふあたりへ
談柄
(
だんぺい
)
が落ちた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
食堂が兩方の
曲
(
まが
)
り角になつてゐて、書齋、寢室、湯殿、控部屋と、ずつと奧に、すぐに庭へ出られる廣い部屋が二室あつて、義弟の家では
北京の生活
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
旅亭
(
やどや
)
の
禿頭
(
はげあたま
)
に
教
(
をし
)
へられた
樣
(
やう
)
に、
人馬
(
じんば
)
の
徃來
(
ゆきゝ
)
繁
(
しげ
)
き
街道
(
かいだう
)
を
西
(
にし
)
へ/\と
凡
(
およ
)
そ四五
町
(
ちやう
)
、
唯
(
と
)
ある
十字街
(
よつかど
)
を
左
(
ひだり
)
へ
曲
(
まが
)
つて、三
軒目
(
げんめ
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
煉瓦造
(
れんぐわづく
)
りの
一構
(
ひとかまへ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
その人影は、牛丸がとびだすのと、ほとんど同時に、廊下の
角
(
かど
)
を
曲
(
まが
)
ったので、牛丸はその人物のうしろ姿をほんの一瞬間見ただけであった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
シラチブチは
舊
(
もと
)
の小貝川がSの
字形
(
じけい
)
に流れた
曲
(
まが
)
り
目
(
め
)
の名で、渦を卷いて澱んでゐる頃は一
房
(
ぼ
)
の繩が下まで
屆
(
とゞ
)
かぬと言はれた。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
其壁
(
そのかべ
)
を
越
(
こ
)
して、
桑樹
(
くはのき
)
の
老木
(
らうぼく
)
が
繁
(
しげ
)
り、
壁
(
かべ
)
の
折
(
を
)
り
曲
(
まが
)
つた
角
(
かど
)
には
幾百年
(
いくひやくねん
)
經
(
た
)
つか、
鬱
(
うつ
)
として
日影
(
ひかげ
)
を
遮
(
さへぎ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
樫樹
(
かしのき
)
が
盤居
(
わだかま
)
つて
居
(
ゐ
)
ます。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
その角から
曲
(
まが
)
る茶室の
羽目板
(
はめいた
)
もろとも南の陽を内懐に挟み溜め、ちょうどこの木に対して片箱フレームの作用をするからでもありましょうか。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
支那
(
しな
)
では、たゞ
今
(
いま
)
申
(
まを
)
したように
新石器時代
(
しんせつきじだい
)
のものが
出
(
で
)
るばかりではなく、その
北方
(
ほつぽう
)
黄河
(
こうが
)
の
流
(
なが
)
れが
北
(
きた
)
へ
曲
(
まが
)
つて、また
南
(
みなみ
)
へをれて
來
(
く
)
るあたりでは
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
そこへまた、このあいだ城外へ出て行った
浄信寺
(
じょうしんじ
)
の
雄山
(
ゆうざん
)
が、
曲
(
まが
)
り
谷
(
だに
)
の奥から、わざわざ人夫に
石塔
(
せきとう
)
を負わせて、帰って来た。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鉤
(
かぎ
)
なりに
曲
(
まが
)
った
縁先
(
えんさき
)
では、
師匠
(
ししょう
)
の
春信
(
はるのぶ
)
とおせんとが、
既
(
すで
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
を
済
(
す
)
ませて、
池
(
いけ
)
の
鯉
(
こい
)
に
眼
(
め
)
をやりながら、
何事
(
なにごと
)
かを、
声
(
こえ
)
をひそめて
話
(
はな
)
し
合
(
あ
)
っていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ソレッ! というので
散
(
さん
)
を
乱
(
みだ
)
し、奥の間さして駈け入ろうとすると、
傍
(
かたえ
)
の廊下の
曲
(
まが
)
り
角
(
かど
)
から、静かな声が
沸
(
わ
)
いて来て
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
天
(
てん
)
の
恩惠
(
めぐみ
)
は
重
(
かさ
)
ね/″\
脊
(
せ
)
に
下
(
くだ
)
り、
幸福
(
かうふく
)
が
餘所行姿
(
よそゆきすがた
)
で
言寄
(
いひよ
)
りをる。それに
何
(
なん
)
ぢゃ、
意地
(
いぢ
)
くねの
曲
(
まが
)
った
少女
(
こめらう
)
のやうに、
口先
(
くちさき
)
を
尖
(
とが
)
らせて
運命
(
うんめい
)
を
呪
(
のろ
)
ひ、
戀
(
こひ
)
を
呪
(
のろ
)
ふ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
僕はSに別れてから、すぐにその次の横町を
曲
(
まが
)
った。横町の角の
飾
(
かざ
)
り窓にはオルガンが一台
据
(
す
)
えてあった。
死後
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
逡巡
(
ぐづ/″\
)
してゐずに
愛
(
あい
)
ちやんは
風
(
かぜ
)
のやうに
走
(
はし
)
りました、
兎
(
うさぎ
)
が
角
(
かど
)
を
曲
(
まが
)
らうとした
時
(
とき
)
に、『あれッ、
私
(
わはし
)
の
耳
(
みゝ
)
と
髯
(
ひげ
)
は
何
(
ど
)
うしたんだらう、
遲
(
おそ
)
いこと』と
云
(
い
)
ふのを
聞
(
き
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
其
(
その
)
事を云つて
巴里
(
パリイ
)
でかこつた相手の事も思ひ出される。車屋の角を
曲
(
まが
)
るともう
美阪家
(
みさかけ
)
の勝手の門が見えた。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
真黒
(
まっくろ
)
な
帽子
(
ぼうし
)
をかぶり、
真黒
(
まっくろ
)
な
服
(
ふく
)
をつけ、
真黒
(
まっくろ
)
な
靴
(
くつ
)
をはき、手に
曲
(
まが
)
りくねった
杖
(
つえ
)
を
持
(
も
)
っていました。
顔
(
かお
)
には
真白
(
まっしろ
)
な
髯
(
ひげ
)
が
生
(
は
)
えて、その
間
(
あいだ
)
から大きな
眼
(
め
)
が光っていました。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
そして、——
寢
(
ね
)
てはならん‥‥と、一
所懸命
(
しよけんめい
)
に
考
(
かんが
)
へてはゐながら、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にかトロリと
瞼
(
まぶた
)
が
落
(
お
)
ちて、
首
(
くび
)
がガクリとなる。
足
(
あし
)
がくたくたと
折
(
を
)
れ
曲
(
まが
)
るやうな
氣
(
き
)
がする。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「
明日
(
あした
)
だつてえゝのに」
卯平
(
うへい
)
は
後
(
あと
)
で
呟
(
つぶや
)
いた。
彼
(
かれ
)
はぶすり/\と
口
(
くち
)
は
利
(
き
)
くのであつたがそれでも
先刻
(
さつき
)
からのやうにひねくれ
曲
(
まが
)
つたことは
此
(
こ
)
れまではいつたことはなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一の
臺
(
うてな
)
邱
(
をか
)
を卷くこと第一の圈の如し、たゞ異なるはその
弧線
(
アルコ
)
のいよ/\はやく
曲
(
まが
)
るのみ 四—六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
そして
中央
(
まんなか
)
の
所
(
ところ
)
がちょっと
折
(
お
)
れ
曲
(
まが
)
って、
斜
(
なな
)
めに
外
(
そと
)
に
出
(
で
)
るようになって
居
(
お
)
ります。
岩屋
(
いわや
)
の
所在地
(
しょざいち
)
は、
相当
(
そうとう
)
に
高
(
たか
)
い、
岩山
(
いはやま
)
の
麓
(
ふもと
)
で、
山
(
やま
)
の
裾
(
すそ
)
をくり
抜
(
ぬ
)
いて
造
(
つく
)
ったものでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
のお
墓
(
はか
)
は
永昌寺
(
えいしやうじ
)
まで
登
(
のぼ
)
る
坂
(
さか
)
の
途中
(
とちう
)
を
左
(
ひだり
)
の
方
(
はう
)
へ
曲
(
まが
)
つて
行
(
い
)
つたところにありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
枯
(
かれ
)
たる老樹折れて
路
(
みち
)
に
横
(
よこたは
)
りたるを
踰
(
こゆ
)
るは臥竜を踏がごとし。
一条
(
ひとすぢ
)
の
渓河
(
たにかは
)
を
渉
(
わた
)
り猶登る事半里
許
(
ばかり
)
、右に折れてすゝみ左りに
曲
(
まが
)
りてのぼる。
奇木
(
きぼく
)
怪石
(
くわいせき
)
千態
(
せんたい
)
万
状
(
じやう
)
筆を以ていひがたし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その実験室にあったありふれた感応起電機を
廻
(
まわ
)
してパチパチ長い火花を飛ばせながら、いわゆる稲妻形に折れ
曲
(
まが
)
るその火花の形を
飽
(
あ
)
かず眺めておられたことがあったそうである。
指導者としての寺田先生
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
斯
(
かく
)
て傳吉は小娘に
誘引
(
いざなは
)
れ
許
(
と
)
ある家に入て見れば
柱
(
はしら
)
は
曲
(
まが
)
りて
倒
(
たふ
)
れ
軒
(
のき
)
は
傾
(
かたぶ
)
き屋根
落
(
おち
)
ていかにも
貧家
(
ひんか
)
の有樣なれば傳吉は
跡先
(
あとさき
)
見回し今更立ち出んも如何と見合ける中に小娘は
盥
(
たらひ
)
へ
温湯
(
ぬるゆ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
見られなくなつてしまつたやうお由の夫長次が返り討に遭ふ
曲
(
まが
)
り
金
(
がね
)
薄暮の場の嘗て都下の劇場で上演されたことを識つてゐる人々も亦追々とこの東京からなくなつて行くであらう。
異版 浅草灯籠
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
何
(
なん
)
ぼ
何
(
なん
)
でも
石
(
いし
)
は
喰
(
く
)
はれませんよ。
晩餉
(
ごはん
)
はまだなんですか。そんならおしへて
上
(
あ
)
げませう。
此處
(
こゝ
)
を
左
(
ひだり
)
へ
曲
(
まが
)
つて、それから
右
(
みぎ
)
に
折
(
を
)
れて、すこし、あんたと
昨日
(
きなふ
)
あつた
路
(
みち
)
のあの
交叉點
(
よつかど
)
です。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
廊下を
二角
(
ふたかど
)
程
曲
(
まが
)
つてギヤルソンの
開
(
あ
)
けたのは白い冷たい感じのする部屋であつた。かちかちと云はせてあちこちの
捩
(
ねぢ
)
をねぢると、あるだけの
灯
(
ひ
)
が皆
点
(
つ
)
いた。黄色い
間
(
ま
)
に見えるやうになつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
林の
曲
(
まが
)
り
角
(
かど
)
やせまいやぶのなかにかかると、はいどう、はいどう馬を止めて、ゆっくりあるかせます。あぶない
橋
(
はし
)
の上でも
溝川
(
どぶがわ
)
のふちでも、ほい、ほい、いいながら、ぶじに通りぬけました。
たにしの出世
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
『経律異相』四八に、竜に卵生・胎生・湿生・化生の四あり、皆先身
瞋恚
(
はらたて
)
心
(
こころ
)
曲
(
まが
)
り
端大
(
たんだい
)
ならずして布施を行せしにより今竜と生まる、七宝を宮となし身高四十里、衣の長さ四十里、広さ八十里
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
この
時
(
とき
)
中央
(
ちゆうおう
)
山脈
(
さんみやく
)
の
斜面
(
しやめん
)
に
沿
(
そ
)
うて
堆積
(
たいせき
)
してゐた
土砂
(
どさ
)
が
全體
(
ぜんたい
)
として
山骨
(
さんこつ
)
を
離
(
はな
)
れ、それが
斜面
(
しやめん
)
を
流
(
なが
)
れ
下
(
くだ
)
る
際
(
さい
)
曲
(
まが
)
り
目
(
め
)
の
所
(
ところ
)
に
於
(
おい
)
て、
雪崩
(
なだ
)
れの
表面
(
ひようめん
)
が
或
(
あるひ
)
は
開
(
ひら
)
いたり、
或
(
あるひ
)
は
閉
(
と
)
ぢたりしたものゝようであるが
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
平次はさすがに、斬口の
曲
(
まが
)
つた工合から、刄先の狂ひを見て取りました。
銭形平次捕物控:032 路地の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此雑木山の
曲
(
まが
)
り
角
(
かど
)
に、一本の檜があって、八幡杉の下からよく見える。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
かくのごとき人の心には余裕がある。すなわち
生木
(
なまき
)
のようなる
弾力
(
だんりょく
)
があって、世の
変遷
(
へんせん
)
とともに進む能力を保留している。「
老木
(
ろうぼく
)
は
曲
(
まが
)
らぬ」とは
邪道
(
じゃどう
)
に迷わぬの意より弾力なきを笑うの言である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
おもしろのこの木のふりや
曲
(
まが
)
るにもほどのよければ人の咎めず
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
七十の老父、
曲
(
まが
)
りし背も
反
(
そ
)
らん計りにぞ嬉しがりける。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
その
左
(
ひだり
)
の
曲
(
まが
)
つた建物は何んです
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
あなやいま
街
(
まち
)
の
角
(
かど
)
より人
曲
(
まが
)
る。
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
曲
(
まが
)
つた腰もかまはずに
秋の小曲
(新字旧仮名)
/
漢那浪笛
(著)
やがてお
柳
(
りう
)
の
手
(
て
)
がしなやかに
曲
(
まが
)
つて、
男
(
をとこ
)
の
手
(
て
)
に
觸
(
ふ
)
れると、
胸
(
むね
)
のあたりに
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
た
卷煙草
(
まきたばこ
)
は、
心
(
こゝろ
)
するともなく、
放
(
はな
)
れて、
婦人
(
をんな
)
に
渡
(
わた
)
つた。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
小川町の角で、
斜
(
はす
)
に
須永
(
すなが
)
の
家
(
うち
)
へ
曲
(
まが
)
る横町を見た時、彼ははっと例の後姿の事を思い出して、急に
日蔭
(
ひかげ
)
から
日向
(
ひなた
)
へ想像を移した。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
(洋傘直し、洋傘直し、なぜ農園の入口でおまえはきくっと
曲
(
まが
)
るのか。農園の中などにおまえの
仕事
(
しごと
)
はあるまいよ。)
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
何処
(
どこ
)
まで歩いて行つても道は
狭
(
せま
)
くて土が黒く
湿
(
しめ
)
つてゐて、
大方
(
おほかた
)
は
路地
(
ろぢ
)
のやうに
行
(
ゆ
)
き
止
(
どま
)
りかと
危
(
あやぶ
)
まれるほど
曲
(
まが
)
つてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
曲
常用漢字
小3
部首:⽈
6画
“曲”を含む語句
委曲
屈曲
曲節
折曲
彎曲
謡曲
曲事
迂曲
曲線
大曲
曲尺
序曲
曲芸
戯曲
一曲
曲舞
行進曲
部曲
小曲
曲者
...