“溝川”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どぶがわ37.5%
みぞがわ27.5%
どぶかわ15.0%
みぞかわ12.5%
みぞがは5.0%
みぞかは2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裏の溝川どぶがわで秋のかわずが枯れがれに鳴いているのを、おそめは寂しい心持ちで聴いていた。ことし十七の彼女かれは今夜が勤めの第一夜であった。
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
なま暖かく、おぼろに曇った春の宵。とある裏町に濁った溝川みぞがわが流れている。そこへどこかの貧しい女が来て、盥を捨てて行ったというのである。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
すると、すぐそばに、ひとりの男の子が、溝川どぶかわの上を棒でたたいていました。にごった水のしずくが緑の枝の上にはねあがりました。
以上河流かりゅうと運河の外なお東京の水の美に関しては処々の下水が落合って次第に川の如き流をなす溝川みぞかわの光景を尋ねて見なければならない。
わたくしは永代橋のたもとから河岸通を歩み、溝川みぞがはにかけられた一の橋から栄橋を渡り、道を人にきいて横町に曲ると、お岩稲荷は人家の間に聳える樹木と鳥居とで直にそれと知れた。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
以上河流かりうと運河の外なほ東京の水の美に関しては処々しよ/\の下水が落合つて次第に川の如きながれをなす溝川みぞかはの光景をたづねて見なければならない。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)