“溝板”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どぶいた97.2%
みぞいた2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
コロッケ屋と花屋の路地を這入はいると、突き当りが叔母の寛子の家で、溝板どぶいたの上に立つと、台所で何を煮ているのか判る程浅い家である。
泣虫小僧 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
女が肩肌抜かたはだぬぎで化粧をしている様やら、狭い勝手口の溝板どぶいたの上で行水ぎょうずいを使っているさままでを、すっかり見下してしまう事がある。
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
溝板みぞいたを鳴らして、この作爺さくじいさんの家へ駈け込んで来たのは、おもてのかどに住んでいるこのかいわいの口きき役、例の石屋の金さん、石金さんだ。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そしてすっかり自惚うぬぼれのあまり、ついに溝板みぞいたの割目から杖を差入れて、往来の中でつりをするまでになった。