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黒奴
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こくど
ふりがな文庫
“
黒奴
(
こくど
)” の例文
それが、
旧根樹
(
ニティルダ・アンティクス
)
という絶滅種ではないのか。根を二十身長も地下に張るというこのアフリカ種は、とうに
黒奴
(
こくど
)
時代の初期に滅びつつあったはずである。
人外魔境:01 有尾人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
刺身皿の
鮪
(
まぐろ
)
は
此
(
この
)
海で取れたのだと云ふ。卓上に
印度
(
インド
)
式の
旋風布
(
フアンカ
)
を
吊
(
つる
)
し、
其
(
その
)
綱の一端を隣室から少年の
黒奴
(
こくど
)
が断えず引いて涼を起すのは
贅沢
(
ぜいたく
)
な仕掛である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
手分けをして廻った三人の
黒奴
(
こくど
)
は、二十分程の間に六七人の少年を狩り出した模様である。彼等のうちの四人は、小学校の制帽を
冠
(
かぶ
)
った十三四の生徒である。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その
晩餐
(
ばんさん
)
の席で出会ったのは銀行家、技師、新聞記者、国際的仲介人、アルジェリアの
黒奴
(
こくど
)
売買人的な者ども——すべてフランス共和国の実務家らであった。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
南方蛮界の
黒奴
(
こくど
)
は、王化を知らず、文明になじまず、しかも自分たちの蛮勇と野性とその風習に
驕
(
おご
)
り
恃
(
たの
)
むこと強く、これを帰服させるには一朝のことには参りません。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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理のためにはアフリカの
黒奴
(
こくど
)
にも恐れ入り、道のためにはイギリス・アメリカの軍艦をも恐れず、国の恥辱とありては日本国中の人民一人も残らず命を
棄
(
す
)
てて国の威光を落とさざるこそ
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
南
阿弗利加
(
アフリカ
)
の
黒奴
(
こくど
)
は
獣
(
けもの
)
の如く口を開いて
哄笑
(
こうしょう
)
する事を知っているが、声もなく言葉にも出さぬ美しい
微笑
(
ほほえみ
)
によって、いうにいわれぬ複雑な内心の感情を表白する
術
(
じゅつ
)
を知らないそうである。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その王妃は
冊立
(
さくりつ
)
後間もなく身ごもり給いて、明け暮れ一室に起臥しつつ紡績と静養とを事とせられしが、その
室
(
へや
)
の
楣間
(
びかん
)
には、先王の身代りとなりて忠死せし
黒奴
(
こくど
)
の肖像画が
唯
(
ただ
)
一個掲げあり。
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「なに、こないだおまえに危害を加えかけた山賊の
頭
(
かしら
)
っていうのは、あの
黒奴
(
こくど
)
か」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
奴
常用漢字
中学
部首:⼥
5画
“黒”で始まる語句
黒
黒子
黒繻子
黒人
黒煙
黒白
黒雲
黒檀
黒髪
黒縮緬