“こくど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黒奴34.6%
国土30.8%
國土19.2%
国帑11.5%
穀留3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
刺身皿のまぐろこの海で取れたのだと云ふ。卓上に印度インド式の旋風布フアンカつるし、その綱の一端を隣室から少年の黒奴こくどが断えず引いて涼を起すのは贅沢ぜいたくな仕掛である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
その岸を歩く童子などは胡麻粒ごまつぶの様だ。けれども今度こんどはドナウが婉々として国土こくどを限ってながれて居るありさまが見える。北方はウイルテンベルクであり、南方はバイエルンである。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
以上いじやう略述りやくじゆつしたごとく、日本家屋にほんかをく木造もくざうもつ出發しゆつぱつし、木造もくざうもつ發達はつたつしたのは、國土こくど特産とくさんする豊富ほうふなる木材もくざいのためであつて、地震ぢしんためではない。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
ジャルディン卿遺族の弔慰その他に大分の国帑こくどをおつかいになったというもっぱらの評判でした。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
何方いずかたに一戦が始まるとしても近ごろは穀留こくどめになる憂いがある。中には一か年食い継ぐほどのたくわえのある村もあろうが、上松あげまつから上の宿々では飢餓しなければならない。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)