高田たかだ)” の例文
十二代じゆうにだい景行天皇けいこうてんのうが、筑紫つくし高田たかだ行宮あんぐう行幸ぎようこうされたときには、なが九千七百尺きゆうせんしちひやくしやくのその丸太まるたが、はしになつてかゝつてゐました。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
一枚は警視庁の高田たかだ警部の名刺で、「東洋真珠商会主下村豊造しもむらとよぞう氏貴下に御依頼の件あり参上仕るべく何分よろしく願上候ねがいあげそうろう
真珠塔の秘密 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
また同郡高田たかだ村は、白昼にも他村人が一人で往きかぬるさびしき所なり。その南檜杖みなみひつえ大字の天王の社は、官幣大社三輪みわの明神と同じく社殿なく古来老樹のみ立てり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
すると先生は、高田たかださんこっちへおはいりなさいと言いながら五年生の列のところへ連れて行って、たけを嘉助とくらべてから嘉助とそのうしろのきよの間へ立たせました。
風の又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
越後えちご高田たかだだとか陸中の花輪はなわだとか、雪の深い町では好んで設けます。その冬の日、この小店を縫って、店を次から次へと見て歩くのは、旅する者の眼を忙しくさせます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
頃日このごろく——當時たうじ唯一ゆいつ交通機關かうつうきくわん江戸えど三度さんどとなへた加賀藩かがはん飛脚ひきやく規定さだめは、高岡たかをか富山とやまとまり親不知おやしらず五智ごち高田たかだ長野ながの碓氷峠うすひたうげえて、松井田まつゐだ高崎たかさき江戸えど板橋いたばしまで下街道しもかいだう
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
父は岩五郎いわごろうと呼び、関川のはずれに怪しき旅人宿を営んでいたが、金の有る旅客を毒殺したとの疑いで高田たかだ城下へ引立てられ、入獄中に牢死した。母はそれを悲しんで、病を起してもだえ死に死んだ。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
新潟県高田たかだ
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)