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馬尻
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ばけつ
ふりがな文庫
“
馬尻
(
ばけつ
)” の例文
早速箒とハタキと、それから
馬尻
(
ばけつ
)
と雑巾迄借りて急いで帰つてくると、女は依然として
故
(
もと
)
の所へ腰をかけて、高い桜の枝を眺めてゐた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そこで今度はスッ裸で、
馬尻
(
ばけつ
)
を持って河まで水を汲みに行く。雨は中々つめたい。つめたいわけである。すぐ横にはまだ雪が残っているのだから……
可愛い山
(新字新仮名)
/
石川欣一
(著)
美禰子の
傍
(
そば
)
を
擦
(
す
)
り
抜
(
ぬ
)
けて
上
(
うへ
)
へ出た。
馬尻
(
ばけつ
)
を
暗
(
くら
)
い縁側へ置いて戸を明ける。成程
桟
(
さん
)
の具合が
善
(
よ
)
く
分
(
わか
)
らない。そのうち美禰子も
上
(
あ
)
がつて
来
(
き
)
た。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「先生
今日
(
けふ
)
は
御疲
(
おつかれ
)
ですか」と
門野
(
かどの
)
が
馬尻
(
ばけつ
)
を鳴らしながら云つた。代助の胸は
不安
(
ふあん
)
に
圧
(
お
)
されて、
明
(
あき
)
らかな返事も
出
(
で
)
なかつた。
夕食
(
ゆふめし
)
のとき、
飯
(
めし
)
の
味
(
あぢ
)
は殆んどなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
三四郎は箒を
肩
(
かた
)
へ
担
(
かつ
)
いで、
馬尻
(
ばけつ
)
を右の手にぶら
下
(
さ
)
げて、「えゝ、ありました」と当り前の事を答へた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
彼
(
かれ
)
は
赤
(
あか
)
い
手
(
て
)
を
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まゝ
)
働
(
はた
)
らかしながら、
馬尻
(
ばけつ
)
の
中
(
なか
)
で
雜巾
(
ざふきん
)
を
絞
(
しぼ
)
つて
障子
(
しやうじ
)
の
棧
(
さん
)
を
拭
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
尻
常用漢字
中学
部首:⼫
5画
“馬”で始まる語句
馬鹿
馬
馬鈴薯
馬丁
馬蹄
馬糞
馬子
馬車
馬士
馬酔木